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取りに伺わせていただきます|正しい敬語?失礼にならない使い方とメール例文

「取りに伺わせていただきます」という言葉、ビジネスメールでよく目にしますよね。

一見丁寧に見えますが、「二重敬語では?」「上司や取引先に使っても大丈夫?」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。

実はこの表現、正しく使えば相手に失礼なく、むしろ誠実で印象の良い敬語として評価される言葉です。

この記事では、「取りに伺わせていただきます」の正しい意味や使い方、相手別のメール例文、さらに自然な言い換え表現までをわかりやすく解説します。

メール文の書き出しや締めの一言まで網羅しているので、この記事を読めばビジネスのあらゆる場面で自信を持って使えるようになります。

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取りに伺わせていただきますとは?意味と使い方をやさしく解説

まずは、「取りに伺わせていただきます」という表現の基本的な意味と使い方を見ていきましょう。

この言葉は、相手のもとへ自分が直接行って、何かを受け取ることを丁寧に伝える際に使うフレーズです。

たとえば、取引先や上司から書類や商品を受け取るときに、「明日、取りに伺わせていただきます」と言うことで、礼儀正しく訪問の意思を示すことができます。

「取りに伺わせていただきます」はどんな場面で使う?

この表現は主にビジネスメールやフォーマルな会話の場面で使用されます。

書類や資料の受け取り、商品の引き取り、サンプルの受領など、相手から何かを受け取る行為が発生する場合に適しています。

また、社内で他部署に書類を受け取りに行く場合にも、「私のほうで取りに伺わせていただきます」と伝えることで、積極的かつ丁寧な印象を与えることができます。

使用シーン 例文
取引先から書類を受け取る 明日、取りに伺わせていただきます。
社内で資料を受け取る 午後に私の方で取りに伺わせていただきます。
お客様へ訪問する際 本日、商品を取りに伺わせていただきます。

このように、「取りに伺わせていただきます」は、相手への配慮を示しつつ自分の行動を伝える、非常に便利な表現です。

「伺う」と「行く」の違いとは?敬語の仕組みを整理

「伺う」は「行く」「聞く」の謙譲語(けんじょうご)です。

謙譲語とは、自分の行動をへりくだって表現し、相手を立てる言葉のことです。

つまり、「行きます」と言うよりも、「伺います」と言う方がより丁寧で、相手への敬意を示すことができます。

基本動詞 敬語表現 使い方の違い
行く 伺う 自分が相手のもとへ行くときに使う
聞く 伺う 相手に質問する、意見を聞くときに使う

たとえば、「明日伺います」は「明日行きます」よりもフォーマルな印象を与えます。

このように、「伺う」は自分の行動を丁寧に伝えるための敬語として非常に重要な言葉です。

「取りに伺わせていただきます」は正しい?二重敬語の注意点

実は、「取りに伺わせていただきます」という表現は、文法的に見ると二重敬語になる可能性があります。

「伺う」自体が謙譲語であるため、そこに「〜させていただく」を重ねると、敬語が重複する形になるためです。

ただし、ビジネスの現場ではこの表現は一般的に使われており、特に失礼には当たりません。

表現 分類 印象
取りに伺います 正しい敬語 すっきり・簡潔
取りに伺わせていただきます 二重敬語 やや丁寧・柔らかい印象

相手が上司や取引先など目上の立場であれば、「伺わせていただきます」とすることで、より控えめで丁寧な印象を与えることができます。

つまり、「取りに伺わせていただきます」は形式上やや冗長でも、実際のビジネスシーンでは「非常に丁寧な表現」として好まれるのです。

「取りに伺わせていただきます」を使う際のポイント

ここでは、「取りに伺わせていただきます」を実際のメールや会話で使うときに意識したいポイントを紹介します。

正しい使い方を理解することで、より自然で失礼のないビジネス表現が身につきます。

相手の都合を確認する丁寧な言い回し

「取りに伺わせていただきます」を使うとき、まず大切なのは相手のスケジュールへの配慮です。

「〇日に伺います」と一方的に伝えるよりも、「ご都合のよい日時をお知らせいただけますでしょうか」と確認を添えることで、丁寧な印象になります。

表現例 印象
〇日に取りに伺わせていただきます。 やや一方的な印象
ご都合のよい日時をお知らせいただけますでしょうか。 相手を尊重する丁寧な表現
ご都合に合わせて伺わせていただければ幸いです。 柔らかく、好印象

また、相手が忙しい立場である場合、「短時間で済ませます」「迅速に対応いたします」と一言添えることで、相手の負担を減らす意図が伝わります。

「相手に気を使う言葉を一文加える」ことが、ビジネスメールを上級者らしく見せるコツです。

訪問日時・場所の伝え方とマナー

訪問日時を伝える際は、時間と場所を明確に示し、相手が確認しやすいようにするのが基本です。

「〇〇時頃」「〇〇オフィスの受付にて」など、細かく書くことで誤解を防げます。

要素 具体的な書き方例
日付・時間 明日14時頃
場所 御社〇〇支店・受付にて
目的 サンプルの受け取り

また、メールでは以下のように書くと自然です。

「明日14時頃、御社〇〇支店の受付にて、サンプルを取りに伺わせていただきます。」

訪問当日は、必ず時間厳守を心がけ、受付で「〇〇の件で伺いました」と名乗るとスマートです。

急な遅れが生じる場合は、必ず事前に連絡を入れるのがマナーです。

避けたいNG表現と誤用例

一見丁寧に聞こえても、文法的に不自然な表現や、過剰な敬語は避ける必要があります。

以下はよくある誤用例と、その修正版です。

誤った表現 正しい表現 理由
お取りに伺わせていただきます 取りに伺わせていただきます 「お取り」は不要な美化語
取りに行かせていただきます 取りに伺わせていただきます 「行く」よりも「伺う」が丁寧
取りに参らせていただきます 取りに伺わせていただきます 「参る」はややかしこまりすぎる印象

また、「すぐ取りに伺わせていただきます」は、緊急時以外ではやや押しが強い印象を与えます。

代わりに「できるだけ早く伺わせていただきます」と表現するのが自然です。

「正しさ」よりも「相手にどう伝わるか」を意識することで、ビジネスメールの印象は格段に良くなります。

シーン別「取りに伺わせていただきます」メール例文集

この章では、実際のビジネスメールで「取りに伺わせていただきます」を使うときの例文を、シーン別に紹介します。

取引先や上司、初めての相手など、立場によって言葉のトーンを変えることが大切です。

上司・社内向けの例文

社内で資料や備品を受け取りたいときは、簡潔かつ礼儀正しく伝えるのがポイントです。

上司や他部署への依頼メールでは、「伺わせていただきます」とすることで丁寧さを保てます。

状況 例文
社内資料を受け取りたい お疲れさまです。
先日お願いしていた資料の件につきまして、本日午後に私のほうで取りに伺わせていただきます。
ご都合が悪い場合はお知らせください。
他部署の備品を取りに行く お疲れさまです。
総務部で保管中の備品を使用したく、〇日の午前に取りに伺わせていただければと思います。
場所や手続きについて、あらためてご教示いただけますと幸いです。

このように、社内では短くても「ご都合」「お手数ですが」などの気遣いを添えることで、やわらかい印象になります。

取引先・顧客向けの例文

社外の相手に送る場合は、特に相手の手間を減らす意図を明確にすることが大切です。

「郵送より早く確認したい」「ご負担を減らすため」など、訪問する理由を添えると、前向きな印象になります。

状況 例文
書類を受け取りに行く 株式会社〇〇
△△様

いつもお世話になっております。
先日ご準備いただいた契約書の件につきまして、明日14時頃に取りに伺わせていただきたく存じます。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご都合のほどお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。

商品サンプルを受け取る 株式会社〇〇
△△様

平素より大変お世話になっております。
ご手配いただいたサンプルの件につきまして、弊社担当者が明日午後に取りに伺わせていただく予定です。
ご不都合がございましたら、お手数ですがご連絡ください。
ご対応のほど、よろしくお願いいたします。

ビジネスメールでは、訪問日時を具体的に書くことと、変更時の連絡方法を添えることがポイントです。

日時・目的・連絡先の3点セットを意識すると、信頼されるメールになります。

初めての相手・新規取引先向けの例文

初対面の相手に使う場合は、やや控えめなトーンにするのが無難です。

また、「ご迷惑にならないように」や「ご都合に合わせて」といった配慮の言葉を添えましょう。

状況 例文
サンプル品を受け取る 株式会社〇〇
ご担当者様

初めまして。
このたびはお忙しい中、サンプルをご用意くださりありがとうございます。
もしご都合がよろしければ、弊社担当が直接取りに伺わせていただきたく存じます。
ご希望の日時をお知らせいただけますでしょうか。
何卒よろしくお願いいたします。

機密資料を直接受け取る 株式会社〇〇
ご担当者様

初めまして。
ご提供予定の設計資料は機密性の高い内容かと存じますため、郵送ではなく直接受け取りに伺わせていただきたく考えております。
ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。
ご多用のところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。

初回のやり取りでは、余計な略語を使わず、文全体をゆっくりしたトーンでまとめると好印象です。

「相手を立てる姿勢」を意識するだけで、初対面でも信頼されるメールになります。

「取りに伺わせていただきます」の言い換え表現まとめ

ここでは、「取りに伺わせていただきます」と同じ意味を持ちながら、場面によってより自然に使える言い換え表現を紹介します。

同じ敬語でも、相手やシーンによって適した言葉が異なります。状況に応じて選び分けることで、より洗練された印象を与えられます。

「受け取りに伺わせていただきます」との違い

「取りに伺わせていただきます」と「受け取りに伺わせていただきます」は、ほぼ同じ意味ですが、ニュアンスに違いがあります。

「受け取りに伺わせていただきます」のほうが、よりフォーマルで、書類や正式な物品を受け取る場合に適しています。

表現 使う場面 印象
取りに伺わせていただきます 一般的な物品・資料・商品など ややカジュアル
受け取りに伺わせていただきます 契約書・公式文書・重要書類など より丁寧・正式

たとえば、社内で資料を受け取るなら「取りに伺わせていただきます」で十分ですが、取引先の契約書を受領する場合は「受け取りに伺わせていただきます」とするのが望ましいです。

フォーマル度に応じて使い分けるのが、敬語上級者のポイントです。

より丁寧な言い換え(参上・拝受など)

さらに改まった表現を使いたい場合、より敬意を示す言葉に言い換えることもできます。

役員宛や公式文書のメールでは、以下のような表現を使うと自然です。

言い換え表現 使う場面 解説
受領に伺わせていただきます 公式文書・契約関係 書面などの正式な受け取りに使用
拝受に参らせていただきます 重要書類・高位の相手への訪問 非常に丁寧で改まった印象
お預かりに上がらせていただきます 相手の品物を一時的に受け取るとき 預かる責任を明確にする表現
参上いたします 訪問自体を強調したいとき 古風だが格式高い印象

たとえば、「書類を拝受に参らせていただきます」は非常に丁寧な言い方で、公式な通知やお礼状でも通用します。

一方で、社内やカジュアルなやり取りではかしこまりすぎるため、状況に応じた使い分けが大切です。

カジュアルな場面での自然な言い換え

社内メールや気心の知れた取引先とのやり取りでは、少し柔らかい表現にすると自然です。

「取りに伺わせていただきます」よりも簡潔で親しみやすいフレーズを使うと良いでしょう。

言い換え 意味 使用シーン
取りに行かせていただきます 自分が取りに行くことを丁寧に伝える 社内・取引先で気軽に使える
受け取りに参ります 短くても丁寧な表現 スピーディーな対応を伝えたい時
お引き取りに伺います 商品の回収・返品時 物流・顧客対応のメールに多い

たとえば、社内では「午後に取りに行かせていただきます」、顧客対応では「お引き取りに伺います」と使い分けると自然です。

過度な敬語よりも、状況に合った言葉選びが最も重要です。

相手との距離感を意識して敬語のトーンを調整することが、信頼される文章づくりの鍵です。

メールで使うときの書き出し・締めの挨拶例

「取りに伺わせていただきます」を使うメールでは、本文の内容だけでなく、書き出しと締めの挨拶が全体の印象を左右します。

最初と最後の一文に丁寧さを込めることで、相手への配慮が伝わりやすくなります。

書き出しで印象を良くするフレーズ集

メールの冒頭では、まず相手への感謝やお世話になっている気持ちを表すのが基本です。

「取りに伺わせていただきます」という要件に入る前に、自然な挨拶を添えましょう。

状況 書き出し例
一般的なビジネスメール いつもお世話になっております。
本日は、〇〇の受け取りについてご連絡いたしました。
初めての相手に送る場合 初めまして。
このたびはお忙しい中ご対応いただき、誠にありがとうございます。
上司・社内宛ての場合 お疲れさまです。
先日お願いしていた資料の件でご連絡いたしました。

相手によっては「平素より大変お世話になっております」など、より改まった表現にするのも良いでしょう。

また、件名と冒頭文が重複しないように注意すると、読みやすさがぐっと上がります。

冒頭の2文で「感謝+目的」を伝えるのが、好印象メールの黄金パターンです。

締めの挨拶で丁寧さを保つ言葉選び

メールの最後では、相手の対応に感謝を示し、今後のやりとりを円滑にする一文を添えましょう。

「よろしくお願いいたします」だけで終えるよりも、具体的な気遣いを含めた表現が理想的です。

状況 締めの例文
日程調整中の場合 ご多忙のところ恐縮ですが、ご都合のよい日時をお知らせいただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
訪問日が決まっている場合 お時間をいただき誠にありがとうございます。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
相手の負担を気遣う場合 お手数をおかけいたしますが、ご対応のほどよろしくお願いいたします。
何かございましたらご遠慮なくお知らせください。

また、変更や確認のやり取りを想定して「ご不都合がございましたらお知らせください」と添えるのも丁寧です。

こうした一文があるだけで、相手が安心して返信しやすくなります。

締めの挨拶は「一方的に終わらせない」ことが大切です。

相手が返信しやすい余白を残すことで、信頼関係を深めるメールになります。

「取りに伺わせていただきます」を使う際の注意点とまとめ

最後に、「取りに伺わせていただきます」を使うときに気をつけたいポイントを整理します。

一見シンプルな言葉ですが、敬語の使い方や相手への配慮次第で、印象は大きく変わります。

① 相手の時間と負担に配慮する

最も重要なのは、訪問が相手にとって負担にならないようにすることです。

「ご都合のよい日時をお知らせください」「短時間で済むよう準備いたします」など、配慮を示す一文を添えると丁寧です。

訪問=相手の時間をいただく行為という意識を常に持ちましょう。

② 「伺う」と「行く」を混同しない

「伺う」は自分が相手のもとへ行くときの謙譲語です。

相手が来る場合は「お越しになる」「お見えになる」、自分が行く場合は「伺う」「参る」を使います。

たとえば「明日、御社に行かせていただきます」はややフラットですが、「伺わせていただきます」に言い換えると格段に丁寧になります。

主語 正しい表現 誤りやすい例
自分が行く 伺います/伺わせていただきます 行かせていただきます(やや軽い)
相手が来る お越しいただく/お見えになる 伺う(誤用)

この違いを理解しておくと、他の敬語表現でも応用が利きます。

③ 二重敬語を避けるか、自然に使う

「伺う」自体が謙譲語なので、「伺わせていただく」とすると二重敬語になります。

ただし、ビジネスの現場では柔らかく丁寧に伝わるため、慣用的に使用されるのが一般的です。

形式的な文書や公式な通知では「取りに伺います」、対面やメールでは「伺わせていただきます」とするのが自然です。

④ 訪問理由を明確にする

「取りに伺わせていただきます」だけでは、何を取りに行くのかが曖昧です。

「契約書を」「サンプルを」「修理品を」など、対象を明示することで誤解を防げます。

悪い例 良い例
明日取りに伺わせていただきます。 明日、契約書原本を取りに伺わせていただきます。

メールは「何を・いつ・どこで」明確に伝えるのが鉄則です。

⑤ 予定変更や確認連絡を忘れない

訪問予定を伝えたあと、変更やキャンセルが生じた場合は、必ず早めに連絡しましょう。

「予定変更となりました」「改めてご連絡申し上げます」といった一文で、相手への信頼を保つことができます。

まとめ|控えめな姿勢が信頼を生む

「取りに伺わせていただきます」は、単なる訪問の宣言ではなく、相手を立てながら自分の行動を伝える敬語です。

  • 相手の都合を必ず確認する
  • 訪問理由を明確に伝える
  • 二重敬語を恐れすぎず、自然に使う
  • 締めの一文に気遣いを添える

この4つを押さえるだけで、あなたのビジネスメールは格段に洗練されます。

丁寧な敬語は「かしこまりすぎない自然さ」が大切です。

相手への尊重をベースにした言葉選びを意識すれば、どんな立場でも信頼されるメールが書けるようになるでしょう。

雑学
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