「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」という言葉は、ビジネスメールの締めくくりでよく使われる定番フレーズです。
しかし、実際には「敬語として正しいの?」「もう少し丁寧に言うには?」と迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、このフレーズの本来の意味から、正しい使い方、フォーマルな言い換え、さらに英語での表現までをわかりやすく解説します。
読めばすぐに、誰に送っても安心できる“信頼されるメール表現”が身につきます。
一緒にお仕事できることを楽しみにしています|意味とニュアンスを正しく理解しよう
ビジネスメールでよく見かける「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」という言葉。日常的に使う表現ですが、正確な意味やニュアンスを理解して使っている人は意外と少ないかもしれません。
この章では、このフレーズが持つ本来の意味と、ビジネスにおける印象・適切な使い方についてわかりやすく解説します。
「楽しみにしています」はどんな気持ちを伝える言葉?
「楽しみにしています」は、相手との将来的な関わりに対して前向きな期待や好意を表す言葉です。
つまり、「あなたと関わることをうれしく思っている」「良い結果を期待しています」というポジティブな気持ちを丁寧に伝える表現なのです。
この言葉を使うことで、相手に対して誠実で協調的な印象を与えることができます。
| 表現 | 伝わる印象 |
|---|---|
| 楽しみにしています | 丁寧で温かい |
| 楽しみにしてます | 少しカジュアルで軽い印象 |
| 楽しみにしております | よりフォーマルでビジネス向き |
「一緒にお仕事できることを〜」がビジネスで好印象な理由
単に「楽しみにしています」だけでも丁寧ですが、「一緒にお仕事できることを」と加えることで、相手との関係性を前提にした具体的な期待感が伝わります。
この一言があることで、「今後の協力を大切にしたい」「あなたと共に良い成果を出したい」という意図がより明確に伝わるのです。
特に初めての取引や、新しいプロジェクトが始まる場面では、この表現が非常に効果的です。
| 場面 | 効果 |
|---|---|
| 初取引・新規案件 | 誠実さと協調性をアピールできる |
| 社内プロジェクト | チーム意識を強められる |
| 採用・面接シーン | 前向きな姿勢を示せる |
類似表現との微妙な違い(例:「お仕事ご一緒できること」など)
似た表現に「お仕事をご一緒できること」「共に働けること」などがありますが、それぞれに微妙なニュアンスの違いがあります。
「お仕事をご一緒できること」は、少し柔らかく社交的な印象を与えます。一方で「共に働けること」は、チーム意識を強調するフレーズとして使われます。
使い分けのポイントは、相手との距離感と文体のフォーマル度です。
| 表現 | ニュアンス | 使用シーン |
|---|---|---|
| 一緒にお仕事できることを楽しみにしています | 丁寧・誠実 | 初対面・取引先など |
| お仕事をご一緒できることを楽しみにしております | よりフォーマル・柔らかい | 社外メール、役職者宛 |
| 共に働けることを嬉しく思います | チームワークを意識 | 社内・採用場面 |
このように、言葉のわずかな違いが相手の受け取る印象を変えます。相手や状況に合わせて、最も自然で敬意を感じさせる表現を選ぶことが大切です。
「誰に・どんな場面で使うか」を意識することで、あなたのメールは一段と印象的になります。
ビジネスメールでの正しい使い方とシーン別の例文
「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」は、シーンによって使い方を少し変えるとより効果的です。
ここでは、初取引や上司・面接など、代表的なビジネスシーンごとに最適な使い方と例文を紹介します。
初取引・初対面で使うときの例文
初めての取引先や初対面の相手には、丁寧さと誠実さを重視した表現を使うことがポイントです。
いきなりカジュアルな言い回しをすると軽く見られることもあるため、できるだけフォーマルにまとめましょう。
| シーン | 例文 |
|---|---|
| 新規取引の挨拶 | このたびはお取引の機会をいただき、誠にありがとうございます。 貴社とご一緒にお仕事できることを、心より楽しみにしております。 |
| 初対面の相手へ | お目にかかれることを大変光栄に存じます。 今後ご一緒にお仕事させていただける日を、楽しみにしております。 |
初めてのやり取りでは、「心より」や「光栄に存じます」などの一言を加えると、より信頼感を与えられます。
既存取引先や上司に使うときの例文
すでに関係がある相手には、過去の感謝を込めつつ、今後の協力を前向きに伝えるトーンが好印象です。
形式的すぎるよりも、「引き続き」という言葉を使って継続的な関係性を意識させるのがポイントです。
| シーン | 例文 |
|---|---|
| 継続案件のやり取り | いつもお世話になっております。 引き続きご一緒にお仕事できることを、楽しみにしております。 |
| 社内上司への報告メール | このたびのプロジェクトでご一緒できることを、大変嬉しく思います。 どうぞよろしくお願いいたします。 |
ポイント:「一緒にお仕事できること」は、相手との協働関係を意識した柔らかい表現です。上司やパートナー企業に対しても、ほどよく敬意を保ちながら自然に使えます。
面接・選考連絡で使うときの例文
採用面接や内定連絡など、採用シーンでも「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」はよく使われます。
企業側・応募者側のどちらも使える万能フレーズですが、トーンを調整することで印象が変わります。
| 立場 | 例文 |
|---|---|
| 応募者側 | このたびは貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。 貴社の一員としてお仕事できる日を、心より楽しみにしております。 |
| 企業側 | 今後ご一緒にお仕事ができることを、社員一同心より楽しみにしております。 入社までの準備期間も、どうぞよろしくお願いいたします。 |
採用シーンでは、単なる挨拶ではなく、相手への感謝と前向きな姿勢を同時に表すことが大切です。
言葉のトーン一つで「印象に残るメール」になります。
「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」の敬語とフォーマルな言い換え
同じ「楽しみにしています」という言葉でも、敬語や言い換えを上手に使うことで、より丁寧で印象の良い表現に変えることができます。
この章では、フォーマルな場面でも安心して使える敬語表現や、ビジネスシーンにふさわしい言い換えフレーズを紹介します。
「楽しみにしております」は最も自然な敬語
「楽しみにしております」は、「楽しみにしています」を丁寧にした形です。
「〜しております」は「〜しています」の謙譲表現であり、ビジネスメールでは最も無難で自然な敬語として使えます。
例えば、取引先や上司、面接官など、目上の相手に使う場合にはこの形がベストです。
| 表現 | フォーマル度 | 使用シーン |
|---|---|---|
| 楽しみにしております | ★★★★★ | 外部・上司宛メール |
| 楽しみにしています | ★★★☆☆ | 同僚・社内向け |
| 楽しみにしてます | ★☆☆☆☆ | カジュアル・フレンドリーな場面 |
迷ったときは「楽しみにしております」に統一しておけば、どんな相手にも失礼がありません。
「光栄に存じます」「お目にかかれることを〜」などのフォーマル表現
さらに丁寧さを求める場合は、別の言い回しを使うのも効果的です。
たとえば、「光栄に存じます」や「お目にかかれることを楽しみにしております」は、より上品で格式のある表現として重役宛のメールなどにも適しています。
| 表現 | ニュアンス | 使う場面 |
|---|---|---|
| ご一緒にお仕事できることを光栄に存じます | 深い敬意・感謝を込めた言い方 | 取引開始・契約時など |
| お目にかかれることを楽しみにしております | 対面予定があるときに使う | 面談・商談など |
| ご協力いただけることをありがたく存じます | 依頼に対する感謝を示す | プロジェクト連携など |
フォーマルな表現では、相手への敬意を言葉のトーンで伝えることが何より大切です。
「光栄」「ありがたく存じます」などの語を加えると、ビジネスの場でも好印象を与えられます。
カジュアル・丁寧のバランスで使い分けるコツ
社内メールやチームメンバーなど、少しフラットな関係では過度にフォーマルな言葉を使うと距離を感じさせることもあります。
そのため、関係性に応じて「カジュアル」「丁寧」「フォーマル」をバランスよく使い分けましょう。
| 相手 | おすすめ表現 |
|---|---|
| 上司・取引先 | ご一緒にお仕事できることを楽しみにしております。 |
| 同僚・チームメンバー | 一緒に仕事できるのを楽しみにしています。 |
| カジュアルな社内連絡 | ご一緒できるのを楽しみにしてます。 |
ポイント:フォーマル度を上げるほど、言葉の語尾を「〜します」「〜しております」に整えると自然です。
相手との関係を意識し、温かみと礼儀を両立させた表現を選ぶことが信頼につながります。
よくある誤用・NG例とその改善ポイント
「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」は便利な言葉ですが、少しの違いで失礼な印象になってしまうこともあります。
ここでは、ビジネスメールでありがちな誤用と、より自然で好印象に見せる改善方法を紹介します。
「楽しみにしてます」はビジネスではNGな理由
「楽しみにしてます」は、話し言葉としては自然ですが、ビジネス文書ではカジュアルすぎる印象を与えます。
とくに取引先や上司宛のメールでは、文末の「〜ます」を「〜しております」に変えるだけで印象が大きく変わります。
| 誤用 | 改善例 | 理由 |
|---|---|---|
| 一緒にお仕事できることを楽しみにしてます。 | 一緒にお仕事できることを楽しみにしております。 | 「してます」は口語的でビジネスには不向き。 |
| よろしくお願いします! | よろしくお願いいたします。 | 感嘆符は軽い印象を与えるため避ける。 |
| 頑張りましょう! | ご協力のほど、よろしくお願いいたします。 | 目上の相手に対しては不適切な指示表現。 |
フォーマルな文面では、「!」や略語を避けるだけで信頼感が大きくアップします。
間違えやすい結びの文例と修正例
メールの締め方は印象を左右する重要なポイントです。
以下のような「ありがちな間違い」を押さえておくことで、最後まで丁寧な印象を保てます。
| 誤った表現 | 修正版 | ポイント |
|---|---|---|
| これからもよろしくお願いします。 | 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 | 「これからも」より「今後とも」が丁寧。 |
| 仕事できるのが楽しみです! | ご一緒にお仕事できることを楽しみにしております。 | 「です!」の語調を避け、やわらかくする。 |
| 連絡お待ちしてます。 | ご連絡をお待ちしております。 | 敬語の形に整えることでフォーマルになる。 |
語尾を整えるだけでも「礼儀正しい人」という印象になります。
特にビジネスメールでは、形式の整った文体が信頼を高める鍵です。
印象を悪くしないためのメールマナー
正しい表現を使うだけでなく、全体のトーンや書き方にも注意しましょう。
たとえ丁寧な言葉を使っていても、文の流れがぎこちなかったり、句読点が多すぎると違和感を与えてしまいます。
| 注意点 | 改善のコツ |
|---|---|
| 感嘆符や顔文字を使わない | ビジネス文では落ち着いたトーンを維持する。 |
| 1文を短くまとめる | 1文あたり50文字以内を目安にすると読みやすい。 |
| 語尾をそろえる | 「〜です」「〜ます」で統一して安定感を出す。 |
丁寧さは言葉の選び方と、文全体のリズムの両方で伝わります。
相手が読みやすく、気持ちの良いメールを意識することがビジネスにおける最大のマナーです。
英語での「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」の言い方
海外とのやり取りや外資系企業とのメールでは、「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」を英語で表現する場面もあります。
この章では、ビジネス英語での自然な言い方と、フォーマル/カジュアルの使い分け方を紹介します。
ビジネスメールで使える定番フレーズ
最も一般的で安全なのが、I look forward to working with you. という表現です。
直訳すると「あなたと一緒に働けることを楽しみにしています」という意味で、あらゆるビジネスメールで使えます。
| 英語表現 | 日本語訳 | 使用シーン |
|---|---|---|
| I look forward to working with you. | 一緒にお仕事できることを楽しみにしております。 | すべてのビジネスシーンで使用可 |
| I’m looking forward to working with you. | 一緒に働けるのを楽しみにしています。 | カジュアル・フレンドリーな相手 |
| We are looking forward to working together. | 共にお仕事できることを楽しみにしています。 | チーム・企業間の挨拶に最適 |
「I look forward to 〜」の形は、フォーマルでも自然に使える万能フレーズです。
「I look forward to working with you.」の使い方と例文
このフレーズは、メールの締めくくりで使うのが最も一般的です。
「Best regards」や「Sincerely」などの定型文の直前に置くと、柔らかく前向きな印象になります。
| 英語メール例 |
|---|
|
Dear Ms. Tanaka,
Thank you very much for your cooperation on this project. Best regards, |
このように、相手への感謝を添えて使うとより自然で丁寧になります。
注意: “I’m looking forward to work with you.” と書くのは文法的に誤りです。正しくは “to working” と動名詞を使いましょう。
フォーマル/カジュアルな英語表現の違い
英語のビジネスメールでは、文体のフォーマル度によって言葉の選び方を変えるのがマナーです。
以下の表を参考に、相手やシーンに合わせて使い分けましょう。
| フォーマル度 | 表現 | 解説 |
|---|---|---|
| ★★★★★ | I look forward to working with you. | 最も丁寧で一般的な表現。初めての相手にも使える。 |
| ★★★★☆ | We look forward to our collaboration. | 企業同士の取引やプロジェクト開始時に適切。 |
| ★★★☆☆ | I’m looking forward to working with you. | 親しい関係や社内メール向け。 |
| ★★☆☆☆ | Can’t wait to work with you! | フレンドリーだが、フォーマルな場では避ける。 |
日本語と同様に、英語でもフォーマル度を調整することで相手への敬意を表現できます。
ビジネス英語では、丁寧さよりも「誠実さと明瞭さ」を重視するのが基本です。
まとめ|自然で信頼される表現を身につけよう
ここまで、「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」というフレーズの意味、使い方、敬語、英語表現まで幅広く解説してきました。
最後に、この記事の要点を整理し、自然で信頼されるビジネスメールを書くためのコツをまとめます。
覚えておきたい3つのポイント
まずはこの記事で学んだ中から、特に重要な3つのポイントを確認しましょう。
| ポイント | 解説 |
|---|---|
| ① 正しい敬語を使う | ビジネスでは「楽しみにしております」が基本形。相手への敬意を忘れずに。 |
| ② シーンに合わせて言葉を調整する | 初対面・上司・社内など、関係性に応じてカジュアル度を変える。 |
| ③ 一言添えることで印象アップ | 「心より」「光栄に存じます」などを加えると誠実で温かい印象に。 |
どんな言葉も、「相手を思う気持ち」を添えるだけで信頼を生む表現に変わります。
印象を高めるメールの書き方の基本
単に言葉を正しく使うだけでなく、メール全体のトーンや構成を意識することも大切です。
特にビジネスの現場では、読みやすく、誠実さを感じる文章が好まれます。
| 要素 | 良い書き方 | 悪い書き方 |
|---|---|---|
| 挨拶 | いつもお世話になっております。 | こんにちは! |
| 語尾 | 〜しております。 | 〜してます。 |
| 結び | ご一緒にお仕事できることを楽しみにしております。 | 仕事できるの楽しみにしてます! |
どの表現を使うかによって、あなたの印象は大きく変わります。
丁寧さは相手への思いやりの表れ。形式にとらわれず、自然で誠実な文章を心がけましょう。
次に学びたい関連フレーズの紹介
「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」をマスターしたら、次の表現もぜひ覚えておきましょう。
| 関連フレーズ | 意味・使い方 |
|---|---|
| 引き続きよろしくお願いいたします。 | 継続的な関係をお願いする定番フレーズ。 |
| ご協力のほど、よろしくお願いいたします。 | 共同作業やサポートをお願いするときに有効。 |
| お会いできるのを楽しみにしております。 | 訪問・面談など対面予定のある場合に使える。 |
一言一言の積み重ねが、ビジネスの信頼関係を築きます。
「一緒にお仕事できることを楽しみにしています」を自然に使いこなせば、あなたのメールは確実に印象アップにつながります。


